Minecraftのサーバ運用は、お金が掛かって良いのならば、Realmsに契約するのが一番手間がなく早いですが、余りお金を掛けたくない方や、複数のサービスを1台のサーバで実行したい、プラグインを導入したいという方は、自分でMinecraftサーバを立てるのも一つの手段と思います。
Minecraftのサーバを立てるのであれば、断然Linux系のサーバで導入することをお勧めします。Windowsでも立てることは可能ですが、安定性や、Windowsのソフトウェア利用許諾契約の問題等が常に付きまといます。
Linux上でMinecraftのサーバを導入した場合、管理するにはLinux上のコンソール画面で操作する必要があります。今回は、これらの管理をWeb上で行う事ができる「MineOS」の導入方法を紹介したいと思います。なお、「MineOS」のインストールが完了すれば、MinecraftのサーバのインストールはWeb上で行う事ができますので、別途コンソール画面で作業する必要はありません。
目次
注意事項
ある程度Linuxの操作ができる方を想定しています。
この解説では、セキュリティに関する説明はしておりません。特に、インターネット上でサーバを公開するのであれば、セキュリティの設定を、皆さんが責任を持って行ってください。セキュリティ設定に自身が無ければ、素直にRealmsや、Minecraft系のホスティングサービスを利用しましょう。
前提条件
OSは、Ubuntu Server 16.04.2 LTSを使用します。ダウンロードは以下のURLから行えます。
https://www.ubuntu.com/download/server
Ubuntuのインストールに関しましては、他のサイトを検索してみてください。
以下の説明は、Ubuntuのインストール時に設定する項目はデフォルトから変えていない事を前提です。
Ubuntuの設定、関連ソフトインストール
設定方法は以下のURLを参考にしています。
https://minecraft.codeemo.com/mineoswiki/index.php?title=MineOS-node_(apt-get)
まず、SSHで接続するために、SSHのサーバをインストールします。(必要が無ければいれなくてもOKです)
sudo apt-get install openssh-server
今後は、SSHで接続し、作業を進めます。
なお、通常、root権限が必要な操作は、sudoを使うのですが、今回は、root権限が必要となるコマンドばかりですので、rootにユーザーを切り替えておきます。root権限での操作には十分注意しましょう。
sudo su
node.js 4.xをインストールします。
curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_4.x | bash -
apt-get -y install nodejs
必要なパッケージ群をインストールします。
apt-get update
apt-get install -y git supervisor rdiff-backup screen build-essential
Javaをインストールします。
※Javaのバージョンは、できるだけ新しい物をいれた方が良いと思われます。今回は、Java8をインストールしています。
apt-get install -y openjdk-8-jre-headless
MineOSのインストール
今回は、公式サイトと同様に、「/usr/games/minecraft」にインストールを行います。
他のディレクトリに変更したい方は、適宜読み替えてください。(他のディレクトリに変更した場合、設定ファイルの書き換えが必要になります。)
ゲームディレクトリを作成し、そこに移動します。
mkdir -p /usr/games
cd /usr/games
MineOSを「minecraft」ディレクトリにダウンロードします。
git clone https://github.com/hexparrot/mineos-node.git minecraft
gitの動作属性や、ファイルの属性を変更します。
cd minecraft
git config core.filemode false
chmod +x service.js mineos_console.js generate-sslcert.sh webui.js
node.jsのパッケージマネージャーを使用してインストールします。
npm install
実行ファイルにリンクを張り、設定ファイルを配置します。
ln -s /usr/games/minecraft/mineos_console.js /usr/local/bin/mineos
cp mineos.conf /etc/mineos.conf
MineOSの設定を変更します。
WebUIの待ち受けIP/ポート番号、SSLの使用の有無、証明書の場所、インストール先ディレクトリの指定、言語の設定等が設定可能です。
vi /etc/mineos.conf
今回は、言語の初期設定を、日本語にします。
#webui_locale = 'en_US'
webui_locale = 'ja_JP'
自動起動できるように自動起動スクリプトをコピーします。
cp init/systemd_conf /etc/systemd/system/mineos.service
自動起動を有効にします。
systemctl enable mineos
WebUIで使用する、SSLの自己署名証明書を生成します。
サーバの証明書を既に持っていて、自己署名証明書を使用しない場合は、不要です。
デフォルトでは、「/etc/ssl/certs/」に「mineos」で始まるファイルが3つ生成されます。/etc/mineos.confで場所を変更した場合は、適宜ファイルを移動させてください。
./generate-sslcert.sh
ここまででインストールは完了です。
MineOSの起動
MineOSサービスを起動します。
systemctl start mineos
正しく、動作しているか、ステータスを確認します。
systemctl status mineos
Active: active (running)と表記されていれば、成功です。
次回は、MineOSの動作確認と、クライアントから接続を説明します。